魔界に堕ちよう 夢喰 1 忍者ブログ
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───うーん…
またどこかで泣いてるね…?




私は、ベッドの中で震えていた。
また、あの夢を見た。
もう嫌だ、夢なんて見たくないのに

お願いします。

私の夢を消してください

夢喰 1

私には、夜に決まって見る夢がある。
本当に小さい頃にあった、大切な人の夢。
私には4つ上の兄が『居た』。
今はもう───居ない。
私が5歳くらいの頃、交通事故で居なくなった。
あの頃の私は、死というモノを全く理解していなかった。
だからいつか、兄が帰ってくると思ってたんだ。
もう帰ってこないと気付いたのは、12歳の頃。
かなり遅いのだろう。
私もそれは自分で理解していたから、誰にも言っていない。

そしてその日から、私はその夢を見るようになってしまった。
酷いノイズにブレーキ音に、悲鳴に…泣き声。
その泣き声が私のモノだと気付いたのは、夢を見るようになってから1年くらい経ったある日。
調度、中学1年生になった頃。
それを知ってから、余計にその夢は鮮明になって、私を苦しめた。
見始めてから、もう3年近くが経つ。
私はもう高校生で。
兄はもう高校卒業してて。
もしかしたら大学に行ってるかもしれなくて…

もう嫌なのに、何で見なくちゃいけないの


思いながら、私は学校に行った。
私は自分の席で、友達が来るまでの少しの間、気持ちを落ち着かせる。
辛いけど、友達に心配は掛けたくないから。
そう考えていると、突然肩を叩かれた。
「おはよう!」
「おはよう」
友達は私の前の自分の席に座った。
私はただ、友達の話に相槌を打ちながら、どうやったらあの夢が消えるのかを
ぼんやりと考えていた。
「あ、そうそう、知ってる?」
「何が?」
「『ムクロ』」
「───へっ?」
唐突に言われ、私は間の抜けた声を出してしまった。
「何かね、そういう幽霊みたいなのが居るんだって」
「また都市伝説?」
「だと思うけど、その内容が面白いんだって」
少し興味を引かれ、友達の話を真面目に聞いてみる。
「何かね───…」


「自分の見る夢を、消してくれるらしいよ」


その言葉に、私の思考が一瞬止まった。
『夢を消してくれる』
私が求めて已まないモノ。
「それホントなの!?」
「いや都市伝説でしょ!つーかあんたもさっきそう言ってたじゃん!」
そりゃそうだけど、そういうのがあると言われて黙ってはいられない。
「でもその噂があるってことは、もちろん呼び出し方みたいなものも存在してるんだよね?」
「あんた本気にしちゃったね…まあしょうがないか。」
友達は、私の悩みや夢のことを理解してくれる唯一の人だ。
「午前2時に、自分の見たくない夢のことを思い浮かべながら」
「うん」
「『ムクロさん、お願いします、私の夢を消して下さい』って言うと来る…らしいよ」
私は一発で一字一句逃さずに暗記した。丸暗記した。
「まあ、試さないよりはマシだと思うよ」
「解った。ありがと」
そこでチャイムが鳴り響いた。


月だけが照らす暗く静かな部屋に、時計の秒針が刻む音が響く。
あと1分もしないで、2時。
カチ カチ カチ
時計の針が、2時を指した。


ムクロさん

お願いします

お願いだから───

「私の夢を消して…!」


胸の前で手を合わせ、祈る。
どれくらいの間、そうしていただろう。
すごく短い間こうしていた気もするし、長い間こうしていた気もする。
時計を見る勇気はなかった。

私が息を吐いた瞬間


───コンコン


微かな物音に、顔を上げる。
どこから聞こえているのか、私は辺りを見回す。
『こっちですよ』
突然聞こえた声に、声のした方を向く。
窓の外に、人影が見えた。
「誰…?」
誰かなんて分かり切っているのに、私は「彼」に聞いた。
『それは…っと、その前に、窓を開けて貰えませんか?窓枠に捕まるのも限界が…』
窓の外を見れば、彼は窓枠に捕まっている。
よくまあこんな凹凸なんて無いに等しい所に掴まれるものだ。
私は言われたとおりに窓を開けた。
私の部屋に音もなく滑り込んだ彼は、同じく音もなく床に降り立った。
『いやぁすみません。今日は少し調子が悪くて』
彼は照れたように笑った。
彼が動く度、長い黒髪が揺れる。
着ているのは、どこにでもあるような男子用制服の夏服。
校章は付けていないから、どこの学校かは解らない。
そもそも、こんな時間にこんな格好で窓から入ってくるのなんて───
1人しか、あれしかない。
「もしかして…」
『その通り、どうも───『ムクロ』です』

彼は本当に居た

『君ですよね?俺を呼んだのは』
「え…うん」
そうだ。
私はあの悪夢を消して貰おうと、彼を、ムクロを呼んだのだ。
「それで、その───」
『大丈夫』
私の言葉を遮って、ムクロは言った。
『君の夢はもう、大丈夫』
その言葉と笑みに、私は心から安堵した。
「ありがとう…」
『いえいえ。これが仕事ですから。』
ムクロはもう一度笑い、窓へと歩み寄った。
そして窓を開け、窓枠に足をかける。

『では、良い夢を』

ムクロはそう言い残し、夜の闇に熔けるように消えていった。




この日から私は、あの夢を見なくなった。
その代わりに見るのは、兄との楽しかった思い出。

ありがとう。



悪夢がなければ…
そう思う皆さん
もしも君がそれを本当に望むのなら…

俺はその『夢』を叶えましょう。

俺の存在意義

夢を喰らえ。
そう言われ。
名付けられた名は





『夢喰』


すげー長くなったwwwwっうぇwwww


夢喰っていうのはあれですね。
こういうノリでできました


絵チャ落ちた

名前変えてみよう

そういやサイレンに夢喰島ってあったな

それでいいや

夢喰うキャラいいよな

夢喰誕生




・・・何かサーセンw

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