魔界に堕ちよう お題消化物 忍者ブログ
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薄々気付いていたんだ、全てが偽りだということに。
だって、そうじゃなかったらおかしいことだって色々あったんだ。
言葉では表せない、身に纏っている雰囲気、目に宿る感情、言葉の端々に浮かぶ情念。
そして、俺を見てはいるけれど映していない眼。まるでガラス玉、ビー玉、そんな言葉がよく似合う瞳だった。
冷たい笑顔の仮面で自分を隠してはいるけれど、さすがにそこまでは隠せなかったんだろ?

でもその内、あんたが本気で俺を見てくれてる事に気付いた。
それに気付いたときは、「涙」が零れそうなくらいに嬉しかった。
だって、俺を見れくれる人間なんて本当に居なかったんだから。
母親は殺された。父親は失踪した。兄なんてただの狂気の塊だ。周りの大人は俺を同情の眼でしか見ない。
そんな中で、初めてだった。
——それも一時的な物だったのか、すぐに出会ったときと同じになったけれど。
人間の瞳として受け入れられていた物が、また人形みたいな瞳に変わったよ。それにも気付いていないだろ?

あんたも、俺が気付いている事になんていないだろ?
だから俺も演技をするさ、あんたが気付かないくらいに上手に上手に。
そしてあの塔の最上階であんたと対峙したときは、それこそ今気付きましたってくらいに叫びまくってやろう?

あんたの演技は確かに上手い、人を騙すのは確かに上手い。
ただ、その雰囲気や狂気を持て余してるんだ、だからすぐに俺にばれたんだ。
もし本当に仲間を騙したいなら、それも全部消さなきゃいけない。
それを解っておかないと。

薄々なんてものじゃない。
はっきりと確信していたんだ、俺は。


ねぇ、主催者さん?

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全てが嘘だったならどんなに良いだろう
「ほんとに良かったのにね」
呟いて自嘲する
有り得ないと知っているから

夢であって欲しいと思ってた
嘘であって欲しいと願ってた
全てが消える事を望んでいた

焼け付くような胃の中
その想いを吐き出すことも無いまま
僕は独り、光に包まれて消えていく

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オレは目の前にある、小さな墓を見据えた。
意味もない戦争で死んでいってしまった、仲間を。
いつもならオレの隣で、「本当にお前は軍人か」と問い質したくなる程、明るくて呑気で
それでいて──皆の希望となっていた彼を、墓石越しに見る。
もうそいつがここに来ることはない。
皆に「いつかこんな事も終わる」と言って元気づけてくれた声が聞こえる事も二度と、ない

この軍服を着て、その手に銃を持ったその時から、死ぬことは覚悟していただろう。
それが、オレ達──軍人なのだから。
だが、だからといって死に恐怖しない訳がない。

彼は最期、何を想ってその命の花を散らせたのか
オレには理解する術もない

こういった意味では、オレはどこまでも無力な人間だろう。
戦場で立ち回り、『大佐』という地位を得た人間ではあれど


オレは無意識の内に、彼が戦場に行くときに、オレに笑って言った最期の言葉を思い出していた。

「──大丈夫だ」
オレは墓石に向けて語りかける。
腰を落とし、その墓石にそっと触れた。
お前が最期に言った言葉と、最期の頼み──或いは願い──は、オレが成し遂げよう


オレは立ち上がると、一度敬礼をした。


オレもいつか、予期せぬ所で死ぬかもしれない
死と隣り合わせの状況で、彼の望みを叶える事は──難しいだろう
それでもオレは

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薄く開いた瞼から
君の姿が見えた
耳鳴りが響く中で
君の声が聞こえた

空から見守る、君に一言。
これだけは言わせてほしいな。


俺を追って死ぬなんてこと、絶対にしないでくれよな?

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忘れてしまう最期の時まで

手にあるのは、解けているようで解けてない手枷
足にあるのは、壊れているようで壊れてない足枷

感じているのは、許されない意識
背負っているのは、赦されない罪

足をそこに縫い止めるのは後悔
後ろを振り向かせるのは、懺悔

何かに怯えるのは
失うのが怖いから
壊れるのが怖くて
自分から離れてく


忘れてしまうその日まで
この罪は背負っていこう

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俺の目の前に置かれている、真っ黒な表紙の日記帳。
開いて、ページをぱらぱらとめくってみる。
どこにも、どのページにも、何も書かれていない。
傍には、ちゃんとペンもある。

だが、何も書かない。
いや、書かないんじゃない。
『書けない』んだ。

何もしてない訳じゃない。
何もなかった訳じゃない。


書けない。書けない。書けない。

ああ、明日もまた




この、真っ白な部屋で、何が有るって
日記を書けと強制されても
書ける訳、ないだろ

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手に持っているのは花
振り返ると見えるのは後悔
手に持っているのは剣
喪失に恐怖して立ち止まる

手向けの花は、彼女が育てていた花
2人が一番好きであっただろう花で

錆びついた大剣を前にして
罪と悲しみと後悔と懺悔と



2人とも、こんな俺を許してくれますか

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