I permanently serve you. NeroAngelo
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飴うまい。そしてまたコメディ行くぞ。
リレイズって結局シリアスとコメディの比率ってどんくらいなんだろうか。
RELAYS - リレイズ - 38 【慰安】
「——慰安を兼ねてって、それ慰安でも何でもないですよ!! そんな事を言う為だけに俺を捕まえたんですか!!」
「まあまあまあ落ち着いてヘメ君、別にこれは任務とかでも何でもないから」
「黙れ、俺も同じ思いをしてここに居るんだ」
「まあオレ等は別にいいけどよー……」
「別に楽しそうだしいいけど?」
「俺はまあ……どうでもいいぜ」
「別にどっちでも」
口々にソーマやラスターさん、他の皆が言っているが、俺はどうしても落ち着けなかった。
この状況で落ち着けない俺がおかしいのか?
事の起こりはほんの十数分前だ。
自室を出て、俺は当てもなくふらふらと歩き回っていた。
途中でまだ逃げていたのか息を切らせて走るアイドと擦れ違ったりはしたが、声をかけることもしなかった。
ここで声をかけても反応はないだろうし、何よりも会話なんてできる状況でもない。
だが、アイドは逃げ回っていてもそれを追いかけるダグラスさんに会うことはなかった。
もしかしたら、ダグラスさんはアイドを放っておいてもう違う事——例えば仕事とかに移っているのかもしれない。あの人が自主的に資料整理をしているのを見たことはないが。いつもアイドか誰かに「仕事して下さい!」と言われてやっているのだ。
そう考えると、研究班の人達やダグラスさんの周りにいる人達は本当に大変だろうと思う。同情すら湧いてきそうだった。
ホリックさんはどうなのか少し気になる。彼の人柄からして、アイドのように「仕事サボらないで下さいよこの駄目司令官!」とか言いながらドロップキックはしなさそうだ。
ちなみにアイドのドロップキックだが、これは本当の話だ。俺も何度か見たことがある。それでもダグラスさんが普通に受け流して普通に接している所を見ると、その大半は冗談だと思う。
というか、本気で司令官にドロップキックなんてしたら絶対にアイドは無事じゃすまない。
あの人なら、本気でやっても軽く受け流してしまいそうな気もするが。
ホリックさんなら……あの人のいい笑顔を浮かべながら資料の束で頭を叩きそうだ。
彼がダグラスさんの頭を資料で叩く様を想像して、思わず笑みが零れる。
ふと顔を上げると、目の前には丁度研究班が使っている研究室があった。サイラスと初めて会った所でもある。
重みに耐えきれずに外れてしまったドアの修復は、少しずつだが進んでいるらしい。
殆どの研究員がドアの修復に当たっているが、室内にはいつも通りに研究や実験をしている研究員も何人か見られる。
室内に居る人の中に、ホリックさんの姿が見えた。
修復作業をしている内の一人に断ってから研究室の中に入り、彼の元へと小走りで近づく。
「——どうしたんですか?」
俺に気付いたホリックさんは、手に何か薬品の入ったフラスコを持ったままで問いかけてきた。
「あ、別に何もすることなくて暇だったので、何となくですよ」
嘘を吐いて得をするわけでもないし、吐く必要もない。
「そうですか? 銃の整備は? 刀の手入れは? 部屋の掃除は?」
「……いや、その……すみませんやってません」
「駄目ですよ、武器はちゃんと手入れしておかないと。刀は能力なのですから、大丈夫だとは思いますが……用心に超したことはありませんしね」
リグスペイアに居るときは、しょっちゅうラスターさんが来て見てくれたりしていた為に自分ではやっていなかった。
自分でも整備の仕方を知っておかないと駄目だと言われて、目の前で実際にやってみせたりもしてくれたのだが、俺には何が何だか殆ど解っていなかった。
「そうですよね……後で少し誰かに教えて貰います」
「それがいいと思いますよ。頑張って下さいね」
誰か、といっても、ソーマに銃の整備の仕方なんて解る筈もないし、イーナにもできるわけがない。そもそもこの二人が銃を持っているのさえ想像できない。
だから、必然的にシェイド大佐かラスターさんになるのだけれど。
ホリックさんは本当に優しい人だ。相手への気遣いを忘れない、という。
まともに会話をするようになってから1時間も経っていないが、解る。
何となく、昔から話しているような、懐かしい感覚と言ったらいいのだろうか。胸の中に広がる温かさがある。
「——それはそうと、アイドを見かけませんでした?」
「アイド? アイツならさっき擦れ違いましたけど……まだダグラスさんから逃げてるみたいで」
何かアイドと二人でやったりする仕事か研究でも残っていたのだろうか。
だが、そんな俺の考えは本当に的外れだったことを思い知らされた。
「ああ、まだ逃げてるんですか」
「……へっ?」
あまりにも簡単にあっさりと言われてしまい、俺は思わず間の抜けた声を出してしまった。
「いや、アイドに『司令官が捕まえに来るから逃げた方がいい』って、言っただけなんですがね……計算通りですよ」
不気味な含み笑いをしながら言ったホリックさんの口元には、笑い声と同じく不気味な笑みが浮かんでいた。
「ホ、ホリックさんまさか……」
「今日の私の研究課題は『アイドがどれだけ私の嘘に気付かずに逃げ続けるか』ですよ」
前言撤回。この人、相当酷い人だ。
「まあ、そろそろ気付くでしょう。記録は約1時間、ですね」
何も言えずに居ると、彼は白衣のポケットから取り出した懐中時計を見て呟いた。
ホリックさんを止めるべきか、それともそのまま話を続けるか悩んでいると、突然背後から声をかけられた。
「ヘメ君居た居た!! ちょっと来て!!」
「な、何ですか!? 何かあったんですか!?」
どこか切羽詰まったように聞こえるダグラスさんの声に、俺は振り返りながら焦って訊いた。
「いや、そういうんじゃなくて! 兎に角いいから来て!!」
それだけを言い残し、ダグラスさんは踵を返すと行ってしまった。
「……えっと、それじゃあ……行ってきます」
「いえ、気にしないで下さい。楽しかったですよ。それでは」
俺はそこでホリックさんと別れ、司令室に向かった。
途中でまたアイドと擦れ違って、暫くしてから怒号が聞こえてきたが。
……要するに、簡潔に説明すると『何か急な任務かと思って急いで来たら別に関係のない話をされている』ということだ。
それも今回頑張ったから慰安を兼ねて、という理由での旅行だ。
別にただの旅行ならいい。それなら俺も喜んでついて行く。
ただその行き先がどう考えてもおかしいのだ。
「別に旅行自体はいいですよ! ただ何で廃館散策なんですか!!」
「え、面白そうでしょ? 廃館! 何か面白い物があるかもしれないし、ね」
「だからって、少しは考えて下さいよ!!」
そして俺は、廃館に行くという事を聞いてから今までずっと反論している。聞き入れちゃくれないが。
「じゃあもう多数決にしよう。どっちでもいいは無し……ああ、ソーマは別に手挙げなくてもいいからね」
「言われなくても誰がやるか」
ソーマとダグラスさんを抜いて……俺を入れて丁度6人だ。
「じゃあ、廃館に行きたい人ー!!」
ダグラスさんの声と共に挙げられた手は5本。……待て、5本?
「——俺以外全員かよ!! みんな行きたいのか!!」
「面白そうじゃない! 行くわよヘメティ!!」
「廃館は以前から興味があったからな」
「幽霊屋敷みてぇなの面白そうだしな!」
「廃館なんて散策の基本だろ!!」
「……行きたい」
全員が、妙に目を輝かせながら口々に丁寧に答えてくれた。何でなんだ。
「それじゃ、決まりだね。早速明日出発するよ!! 取り敢えずヘメ君はまた寝坊しないように!」
「解りましたよ……行きます、はい……」
もうここまで来たら、自分だけ行かないなんて言えないじゃないか。
俺は溜息を吐くと肩を落とし、ダグラスさん考案の慰安旅行への参加を認めた。
次どうなるんでしょうかね^p^p^p^
取り敢えず多分2泊3日だと思うよ!
リレイズって結局シリアスとコメディの比率ってどんくらいなんだろうか。
RELAYS - リレイズ - 38 【慰安】
「——慰安を兼ねてって、それ慰安でも何でもないですよ!! そんな事を言う為だけに俺を捕まえたんですか!!」
「まあまあまあ落ち着いてヘメ君、別にこれは任務とかでも何でもないから」
「黙れ、俺も同じ思いをしてここに居るんだ」
「まあオレ等は別にいいけどよー……」
「別に楽しそうだしいいけど?」
「俺はまあ……どうでもいいぜ」
「別にどっちでも」
口々にソーマやラスターさん、他の皆が言っているが、俺はどうしても落ち着けなかった。
この状況で落ち着けない俺がおかしいのか?
事の起こりはほんの十数分前だ。
自室を出て、俺は当てもなくふらふらと歩き回っていた。
途中でまだ逃げていたのか息を切らせて走るアイドと擦れ違ったりはしたが、声をかけることもしなかった。
ここで声をかけても反応はないだろうし、何よりも会話なんてできる状況でもない。
だが、アイドは逃げ回っていてもそれを追いかけるダグラスさんに会うことはなかった。
もしかしたら、ダグラスさんはアイドを放っておいてもう違う事——例えば仕事とかに移っているのかもしれない。あの人が自主的に資料整理をしているのを見たことはないが。いつもアイドか誰かに「仕事して下さい!」と言われてやっているのだ。
そう考えると、研究班の人達やダグラスさんの周りにいる人達は本当に大変だろうと思う。同情すら湧いてきそうだった。
ホリックさんはどうなのか少し気になる。彼の人柄からして、アイドのように「仕事サボらないで下さいよこの駄目司令官!」とか言いながらドロップキックはしなさそうだ。
ちなみにアイドのドロップキックだが、これは本当の話だ。俺も何度か見たことがある。それでもダグラスさんが普通に受け流して普通に接している所を見ると、その大半は冗談だと思う。
というか、本気で司令官にドロップキックなんてしたら絶対にアイドは無事じゃすまない。
あの人なら、本気でやっても軽く受け流してしまいそうな気もするが。
ホリックさんなら……あの人のいい笑顔を浮かべながら資料の束で頭を叩きそうだ。
彼がダグラスさんの頭を資料で叩く様を想像して、思わず笑みが零れる。
ふと顔を上げると、目の前には丁度研究班が使っている研究室があった。サイラスと初めて会った所でもある。
重みに耐えきれずに外れてしまったドアの修復は、少しずつだが進んでいるらしい。
殆どの研究員がドアの修復に当たっているが、室内にはいつも通りに研究や実験をしている研究員も何人か見られる。
室内に居る人の中に、ホリックさんの姿が見えた。
修復作業をしている内の一人に断ってから研究室の中に入り、彼の元へと小走りで近づく。
「——どうしたんですか?」
俺に気付いたホリックさんは、手に何か薬品の入ったフラスコを持ったままで問いかけてきた。
「あ、別に何もすることなくて暇だったので、何となくですよ」
嘘を吐いて得をするわけでもないし、吐く必要もない。
「そうですか? 銃の整備は? 刀の手入れは? 部屋の掃除は?」
「……いや、その……すみませんやってません」
「駄目ですよ、武器はちゃんと手入れしておかないと。刀は能力なのですから、大丈夫だとは思いますが……用心に超したことはありませんしね」
リグスペイアに居るときは、しょっちゅうラスターさんが来て見てくれたりしていた為に自分ではやっていなかった。
自分でも整備の仕方を知っておかないと駄目だと言われて、目の前で実際にやってみせたりもしてくれたのだが、俺には何が何だか殆ど解っていなかった。
「そうですよね……後で少し誰かに教えて貰います」
「それがいいと思いますよ。頑張って下さいね」
誰か、といっても、ソーマに銃の整備の仕方なんて解る筈もないし、イーナにもできるわけがない。そもそもこの二人が銃を持っているのさえ想像できない。
だから、必然的にシェイド大佐かラスターさんになるのだけれど。
ホリックさんは本当に優しい人だ。相手への気遣いを忘れない、という。
まともに会話をするようになってから1時間も経っていないが、解る。
何となく、昔から話しているような、懐かしい感覚と言ったらいいのだろうか。胸の中に広がる温かさがある。
「——それはそうと、アイドを見かけませんでした?」
「アイド? アイツならさっき擦れ違いましたけど……まだダグラスさんから逃げてるみたいで」
何かアイドと二人でやったりする仕事か研究でも残っていたのだろうか。
だが、そんな俺の考えは本当に的外れだったことを思い知らされた。
「ああ、まだ逃げてるんですか」
「……へっ?」
あまりにも簡単にあっさりと言われてしまい、俺は思わず間の抜けた声を出してしまった。
「いや、アイドに『司令官が捕まえに来るから逃げた方がいい』って、言っただけなんですがね……計算通りですよ」
不気味な含み笑いをしながら言ったホリックさんの口元には、笑い声と同じく不気味な笑みが浮かんでいた。
「ホ、ホリックさんまさか……」
「今日の私の研究課題は『アイドがどれだけ私の嘘に気付かずに逃げ続けるか』ですよ」
前言撤回。この人、相当酷い人だ。
「まあ、そろそろ気付くでしょう。記録は約1時間、ですね」
何も言えずに居ると、彼は白衣のポケットから取り出した懐中時計を見て呟いた。
ホリックさんを止めるべきか、それともそのまま話を続けるか悩んでいると、突然背後から声をかけられた。
「ヘメ君居た居た!! ちょっと来て!!」
「な、何ですか!? 何かあったんですか!?」
どこか切羽詰まったように聞こえるダグラスさんの声に、俺は振り返りながら焦って訊いた。
「いや、そういうんじゃなくて! 兎に角いいから来て!!」
それだけを言い残し、ダグラスさんは踵を返すと行ってしまった。
「……えっと、それじゃあ……行ってきます」
「いえ、気にしないで下さい。楽しかったですよ。それでは」
俺はそこでホリックさんと別れ、司令室に向かった。
途中でまたアイドと擦れ違って、暫くしてから怒号が聞こえてきたが。
……要するに、簡潔に説明すると『何か急な任務かと思って急いで来たら別に関係のない話をされている』ということだ。
それも今回頑張ったから慰安を兼ねて、という理由での旅行だ。
別にただの旅行ならいい。それなら俺も喜んでついて行く。
ただその行き先がどう考えてもおかしいのだ。
「別に旅行自体はいいですよ! ただ何で廃館散策なんですか!!」
「え、面白そうでしょ? 廃館! 何か面白い物があるかもしれないし、ね」
「だからって、少しは考えて下さいよ!!」
そして俺は、廃館に行くという事を聞いてから今までずっと反論している。聞き入れちゃくれないが。
「じゃあもう多数決にしよう。どっちでもいいは無し……ああ、ソーマは別に手挙げなくてもいいからね」
「言われなくても誰がやるか」
ソーマとダグラスさんを抜いて……俺を入れて丁度6人だ。
「じゃあ、廃館に行きたい人ー!!」
ダグラスさんの声と共に挙げられた手は5本。……待て、5本?
「——俺以外全員かよ!! みんな行きたいのか!!」
「面白そうじゃない! 行くわよヘメティ!!」
「廃館は以前から興味があったからな」
「幽霊屋敷みてぇなの面白そうだしな!」
「廃館なんて散策の基本だろ!!」
「……行きたい」
全員が、妙に目を輝かせながら口々に丁寧に答えてくれた。何でなんだ。
「それじゃ、決まりだね。早速明日出発するよ!! 取り敢えずヘメ君はまた寝坊しないように!」
「解りましたよ……行きます、はい……」
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