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後でちゃんとリレイズカテゴリー分けしておくよ!!




RELAYS - リレイズ - 10 【開始】

──……きろ──
……何だ、この声は──

「──起きろと言っている!!」

怒号と共に、俺の頭に衝撃が走った。
「ってぇ!!」
横を見れば、ソーマが不機嫌そうにこちらを見ていた。
「何すんだよ!」
「何度起きろと言っても起きない貴様が悪いんだろうがッ!!」
「それは、まあ──ごめん」
俺は殴られた頭をさすりながら、殴った張本人のソーマに素直に謝った。
「で、何?」
「──本当に馬鹿だな……到着だ」
寝起きでぼんやりとしている目を擦り、俺は窓の外を見た。
白い石畳の道に、道と同じ色合いをした家が連なっている。
「ここが?」

「ああ──ここが『リグスペイア』だ」

俺とソーマは車から降り、街を見渡した。
「平和だな……」
ウィジロやその周辺と違い、ここは凄く平和だ。
すぐそこまでウィジロが迫ってきている状況でも。
それが少し不思議だった。
「馬鹿馬鹿しい程に呑気な街だ」
「何でいつもそう──って、おい待てよ!」
俺の言葉など聞かず、ソーマは俺を置いて歩き出した。
「誰が待つか。人を一人待たせてある」
ソーマの言葉に、少し疑問を持つ。
この街に知り合いなど居るわけがない。俺もソーマも、ここに来るのは初めての筈だ。
「この街の軍隊──その大佐だ」
「……あ、そういえばそう言ってたな」
俺は出発前にダグラスさんに言われたことを思い出した。
『一応その街にも小さいけど軍隊はあるみたいなんだ』
「急ぐぞ」
「あ、ああ!」

暫く街の中を歩くと、遠目でも軍服と解る服装をした男性を見つけた。
「ソーマ、もしかしてあの人か?」
「──だろうな」
ソーマが返事をしたとき、男性がこちらに気付き、歩み寄ってきた。
遠くから見たときは解らなかったが、顔に包帯を巻いている。
目と口元は隠していない。
「良く来てくれたな」
男性は良く通る声で言った。
「貴様が、この街の軍の大佐とやらか?」
「ソーマ……少しは敬語使えよ」
だがソーマは俺の注意を堂々とスルーした。
「ああ。シェイド=ダーグウェッジだ」
男性──シェイド大佐はソーマの言葉に気を悪くした様子もなく名乗った。
「シェイドか──俺はソーマ」
「俺はヘメティ。よろしくな大佐」
「ソーマとヘメティか。こちらこそ、よろしく頼む」
シェイド大佐はそう言うと、綺麗な動きで敬礼した。
──さすが軍人……動きに狂いがない……
俺がそう感じた時、シェイド大佐の後ろから、誰かが走ってくるのが見えた。
薄いピンク色のツインテールを揺らしながら走ってきた少女は、息を切らしながら
「シェイド大佐、ここにいたんですか……どれだけ走り回ったと……」
「何だ、ウライ」
ウライと呼ばれた少女は、思い出したというように顔を上げた。
「またあのアホ一般兵が私にちょっかい出してきたんですけど、撃っていいですか」
そりゃ駄目だろ。
俺はそう思った。
そう思ったが──
「許可する」
「ありがとうございます。じゃあ早速」
「いやちょっと!!」
俺の叫び声に、シェイド大佐とウライは俺に怪訝そうな表情を向けた。
「撃っちゃ駄目だろ撃っちゃ!!相手死ぬぞ!!」
「何を馬鹿な事を……ちょっかいを出すような兵士は戦場でもすぐに死ぬ」
「それには同意だ」
「ソーマも同意すんな!」
俺は一度呼吸を整えるために言葉を切る。
「大丈夫だ、ウライの持っているのは訓練用の玩具拳銃だからな」
「……よかった……」
俺はシェイド大佐の言葉にホッとした。
「だから幾ら撃ってもいいですよね?」
「ああ。首から上以外は幾らでも撃て」
それもどうかと思うが、俺はもう口出しをしないことにした。
多分、シェイド大佐が言うのだから大丈夫なのだろう。
「解りました。」
ピシッと敬礼を決めたウライがどこかへ走って行き、その姿が見えなくなる。
「……まあ、ウライは放っておこう。知っての通り、この街の軍隊は本当に小規模だ」
「知っている。だから俺達を呼んだのだろう」
シェイド大佐はソーマの言葉に頷く。
「そこからは、お前達が機関で聞いているだろう任務内容と同じだ」
「解りました」
「あちらがこの街に来るのは明日だ。今日はゆっくり休むといい。この宿の手配は
既に取ってあるからな」
俺の後ろにある建物を指差しながら、シェイド大佐は言った。
「あ、ありがとうございます!」
シェイド大佐は笑った。
「大佐の権力をナメるなよ」

「じゃあ、また明日に」
「ああ。また明日会おう」

──やはり、凄い。色々な意味で凄い。

俺はそう考えながら、宿の扉を押した。





キリの良いところで終わらせようと思うとこうなる←
なげぇwwwwwww

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