魔界に堕ちよう RELAYS - リレイズ - 忍者ブログ
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俺は結局何かを書いていないと落ち着かないらしい。





どこからか、機械音が聞こえた。
──俺はうっすらと目を開く。
その瞬間

RELAYS - リレイズ - 14 【戦闘開始】

「うわあああああああっ!!」
俺は突如聞こえてきた銃声に、起こしかけていた身体を伏せる。
「やっと起きたか」
「……え?」
閉じていた目を開くと、そこに居たのは──
「しぇ、シェイド大佐!?何でこんな所に居るんすか!!」
「お前達が遅いから迎えに来た」
ライフルを構えたまま静かに言うシェイド大佐の後ろには、ソーマが立っている。
「俺は早く行きたかったのだが、この阿呆が起きなくてな」
「確かにこいつは起きにくいと思うぞ。あれだけ騒いでも起きなかったからな」
「二人とも何の話してんだ!!」
俺には何がなんだか解らない。
「簡単に言うと、あんまり起きないお前についてソーマと話し合っていた」
俺はそれでやっと理解した。
つまり、簡潔に言うと。
「俺のせいで遅刻寸前……と?」
寝起きの頭でこれだけ理解したのだ。自分でもよく頑張った方──だと思う。
「やっと理解したか、馬鹿が」
「遅刻寸前ではない。遅れたといっても5分程度だ。焦らなくて良い」
「……すみません……」
「謝る暇があったらさっさと準備をしろ」
ソーマに言われ、俺はベッドから下りる。
当たり前だが、ソーマはもう既に準備完了──を通り越して臨戦態勢だ。

「準備はできたか?」
「出来ました」
準備を終え、俺は頷く。
「行くぞ」
ソーマは言うと、開け放たれた窓の窓枠に足をかけた。

そしてそのまま、どこか──この街の軍に向けてだろうが、跳んだ。

「なっ……!」
「あ、大丈夫ですよ。アイツいつもああなんで」
驚いているシェイド大佐に、俺は説明する。
ソーマはいつもああだ。
何故か窓から出て行く。
以前この事について聞いたときは、『あまり一目に付きたくない』という理由だった。
だったら人のあまりいない道を選んで行けばいいものを、何故窓から跳んで行くのか……
どうやら、跳んでからは家の屋根などの上を走っているらしい。
いやもう──その家に住んでいる人には「ご愁傷様」としか言えない。
俺が謝ろう。ごめんなさい。
「そうか……ヘメティ、俺達も行くぞ」
「はい」
俺は昨日購入──何回も言うが、貰ったと言った方が正しい拳銃を持った。
それと同時に思い出す。
「あ──」
「どうした?」
「俺今……刀持ってないんですけど……」
俺の日本刀──『闇霧』を、昨日の武器屋に、そのまま置いてきている事に。
「どこにやったんだ?」
「えっと、昨日少し武器屋に預けて手入れして貰うことになって……」
だが店長は『明日に間に合うようにする』と言っていた。
「──大丈夫、なのか?」
「うーん……大丈夫だと──思います」
俺も少し不安ではあった。
手ぶらという訳ではない。
一応、拳銃はある。
だが、俺は今まで1度も、拳銃──いや、刀以外の武器を、扱ったことがない。
それが少し、心配だった。
「ならいいが……無茶はするなよ。」
「解ってます」
シェイド大佐は、俺の言葉に安心したように頷くと、宿のドアを開けた。

俺がシェイド大佐に先導されて辿り着いたこの街の軍本部の前には、もうソーマが立っていた。
「遅かったな」
「いや、何でお前場所解るんだよ!!」
「この街はかなり簡単な造りをしている。少し探せばすぐに見つかったぞ」
ソーマはあっさりと言ってのける。
それはソーマの方向感覚というか、そういうのが凄く優れているだけなんじゃ……
「まあ二人とも、話はそこまでにして──」
シェイド大佐の声に、俺とソーマは話すのを止める。
「今回一緒に戦って貰う人間を紹介したい──付いてきてくれ」

「──昨日も、まあ、会ったんだが……」
気まずそうに言うシェイド大佐の横には、2人の軍人が立っていた。
その内の1人は、昨日『撃っていいですか?』などという質問をしていた──
「ウライ・キンパーです。お願いします。」
ウライは一度頭を下げると、元の場所へ戻る。
ソーマよりマシだとしても──かなり、感情の起伏が解らない人間だった。
「それと、こいつは初めてだろう?」
シェイド大佐に促され、俺達の前に1人の青年が出てきた。
頭の上の方で1つに纏めてある、赤に黒が混じった髪の毛。
青年の右手は、義手だった。
「──ザクスト。ザクスト・フェスレインだ」
少し警戒した様子で言う青年──ザクストは、それだけを言った。
「……いや──2人とも本当に接しづらいだろうが、よろしく頼む」
シェイド大佐も、この二人にはかなり手を焼いているだろうなぁ……
俺がそう思った瞬間、サイレンが鳴り響いた。
「来たか……!」
「──らしいな」
シェイド大佐とソーマの言葉に、俺は手の中にある拳銃を握り締めた。
「──来い!」
シェイド大佐の声で、俺達は走り出した。


──任務を、遂行する




3時間くらい掛かったwwwwっうぇwwwww

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