Re:サイハテ Dant ver.

あんたがこれから行ってしまう『向こう』は、どんな所なんだろうな？
こっちとは少し、違うかもしれないけど。
俺はあんたに「生きているなら知らせてくれよ」って言ったけど、あんたは俺を馬鹿にするみたいに笑って
結局答えてくれなかったな。
──俺もいつかは、そっちに行けるか？
もしそっちに行って、あんたに会ったら……あんたは絶対俺を怒るか笑うかするだろうな。
何でこんな所まで来たんだ、って。

扉を開いて、その下に広がってる闇に身を躍らせたあんたに
俺は焦って駆け寄って、手を伸ばしたのに。
あんたはそれを拒絶して、最期に笑った。
闇の中へ、堕ちてしまったあんたを
この掌を切り裂かれようと、この手で……
この手で、救い出せたら

雲一つ見つからない、嫌なくらい晴天の今日。
これじゃあまるで
「こんなの、お別れ日和じゃねえか……」
俺は泣きながら、そう言ったのに。
あんたは何も言わず、俺を嘲笑うように口角を上げてた

ありふれた人生を、赤く色付けるような
たおやかな日々だったよ。
あんたはそう思ってるか……？

「またいつの日にか」
「俺は絶対あんたに出会える」

そう信じて。
それだけを、信じて、これからも──生き続けよう。

徐々に閉まっていく、扉の向こうまで……ずっと、その向こうまで。
俺の声が、届くように。
あんたが最期、俺に託した想いで、風を呼んでこの地に花を咲かすよ。
あんたの色に似た、青くて綺麗な花を──

俺のありふれた退屈な人生を
赤く色付けてくれるような

たおやかな日々だった。


『さよなら』は言わないぜ




「また、会おう」

ﾌﾋﾋバージルのサイハテの姉妹品ｳﾍﾍ（変人


お題の中に「焼け付くような」ってあってビックリした。
核融合炉にっさー（ｒｙ



まだ版権の腕は落ちてない……と願いたい。