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オリジナルもかなり軌道に乗ってきて(乗りすぎ
オリキャラ愛が今までの10割増になって(オリキャラ>版権化
小説ついに初めて完結させて(新型インフルだったけど
電撃文庫に出すぜwwwッウィwwwとか言ってて(俺個人の事
そろそろブログでやるのが限界に近くなってきたぽです!!
サイト欲しいです!!忍者サイトでもFC2でもいいのでサイトが欲しいです!!
そっちに絵ログとか詩とか短編とかまとめたいんだ!!
Want to returnは多分載せないんだけどね(´・ω・`)
その代わり大人になった某さんの話とか書けるといいな!!
でも管理できる気がしねえ^p^
っていうか版権のサイトより先にオリジナルが独立しちまったよwwwwwwwwwってなモンだろこれw
しかも俺受験生だしね。
おかんからは「定時制でもおkよ」みたいな感じで言われたがやっぱり全日行きてぇよ^p^
取り敢えずがんばりまっ。リレイズは100越えそうだなwww
オリキャラ愛が今までの10割増になって(オリキャラ>版権化
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電撃文庫に出すぜwwwッウィwwwとか言ってて(俺個人の事
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もう40とかすごくね←
軽く100話行きそうで怖いわwww
RELAYS - リレイズ - 40 【異形の館-2】
俺とソーマはその後も色々な部屋を見て回ったが、最初に見た書斎の他には特に何の変哲もない普通の部屋だった。
ただ、クローゼットやベッドといった生活必需品がそのまま放置されているのは少し気がかりだった。
もしかしたら、以前この辺りで何か戦いがあったのかもしれない。それで避難したまま、戻って来れなくなったのではないか。充分有り得る話だ。
広間と同じで色あせたカーペットが敷かれている廊下を歩き続けているが、会話も何もない。微かな足音がするくらいだ。
さすがにこの沈黙は重い。耐えきれずに、ソーマにちょっと話しかけてみることにした。
「……そろそろ2時間くらい経ったか?」
「知るか、自分で調べろ」
ですよね。予想通りの答えが返ってきた。別に良いんだ、期待してなかったから。
俺は今度こそ忘れてこなかった自分の携帯電話を取り出し、時刻を確認する。
この廃館で散策を始めたのが丁度正午、集合時刻である2時まであと30分もない。
「あと30分もないな……もう戻るか。大佐達は絶対戻ってきてないだろうけど」
何度も言うが、シェイド大佐やラスターさんが2時間で戻ってくるわけがない。最低でも4時間は必要だろう。
イーナやダグラスさん達はどうか解らない。ダグラスさんも……なんか戻ってきてないような気がする。
ファンデヴ達なんてさっさと切り上げて戻ってきてるんじゃないだろうか。サイラスは面倒なことはやりたがらないようだし。
数歩先を歩いているソーマは今が何時であれもう戻るつもりだったのか、調べていない部屋のドアも素通りして歩き続けていた。
「お、おい待てよ! 置いて行くな!」
こんなところに一人で置いて行かれたら、確実に迷う自信がある。
携帯電話をしまい、もうかなり離れた所にある階段を降りているソーマの後を走って追いかけた。
「わっ!?」
走り出した瞬間、割れている窓から入ってきたと見られる大きめの枯れ枝に足を引っかけた。
転びそうになり、俺は慌てて壁に手をついて身体を支えようとする。
だが、それは叶わなかった。
壁の手をついた部分が、何かが凹むような音を立てて、音通り文字通り、凹んだ。
それを理解した瞬間、自分の足下の床が消え去った。
待て、この展開はどこかで——なんて考えている場合じゃない。
悲鳴を上げる暇もなく、俺の身体は重力に従って落ちていった。
落とし穴——だと思うが、それは案外深い物ではなく、すぐに俺は底に着地……というか、落ちた。
「いって……! 何なんだよこれは!!」
叫びながら起き上がると、ここがどうやら地下らしいことが解る。光源は殆ど無く、薄暗かった。
俺が落ちたところは丁度地下室と地下室を繋いでいる廊下らしく、燭台が等間隔で壁に取り付けられていた。
「っていうか何で俺はこんなに落ちやすいんだよ……」
自分への悪態をつき、身体を触って何も怪我をしていないか確かめる。
少し身体を打っただけで、骨折や捻挫などはしていなかった。背中に背負っていた闇霧もちゃんとある。ベルトに取り付けてある、昨日ホリックさんに貰ったホルスターも、中に入っている拳銃も大丈夫だ。
その事に溜息を吐くが、それは安堵というよりも呆れの方が多かった。
またこれでソーマとはぐれてしまった。
そういえばイーナと初めて出会ったときもこんな感じだった。今回は色々と条件が違うが。
「兎に角ここを出ないとな……どっちに行けばいいんだ?」
少ない明かりを頼りに辺りを見回していると、突如背後に凄まじい殺気を感じた。
俺は瞬時に背後の壁を振り返ると闇霧の柄を握り、抜刀する。
それとほぼ同時に、その壁が吹き飛んだ。
瓦解していく壁の残骸と土煙から見るのは、黒い布の切れ端だけだ。
一瞬ソーマかと思ったが、あいつがこんな事をするわけがない。少なくとも、破壊命令の出された物以外壊さないことは知っている。
ならば、この殺気を発しているのはどこの誰なのだろうか?
そんな俺の疑問に答えるかのように、その正体が姿を現した。
肩の辺りで切り揃えられている墨のような黒髪に、裾が擦り切れてボロボロになっている黒マント、生まれてから一度も日光に当たったことがないのではないかと思ってしまうほどに白い肌。長身の体付きと顔つきは二十代前半の男性の物だ。
切れ長の目は、毒々しい程の赫い色をしていた。今はそれが、愉悦と殺気で輝いている。
だが俺の目を引いたのは、そんな人間離れした外見じゃない。
その手にある、巨大な鎌だった。
それはソーマの巨大鎌、ナトゥスを彷彿とさせるが、形状が全く違っていた。
ナトゥスが白に青、水色といった色で構成されており、電脳系のようなデザインになっているのとは違う。
彼の鎌は、見ただけで金属と解る矛先に、同じく金属光沢を持つ柄。
それはまるで、よくタロットカードに描かれている死神が持つような物だった。
「——Welcome,foolish customer!」
男性は流暢な英語で俺に話しかけてきた。和訳すると……『ようこそ、愚かなお客様』……か?
「……アンタ、何者だ!」
和訳した言葉の意味に憤りを感じながらも、相手に闇霧の切っ先を向け強い口調で問う。
「——この姿で驚かないなんてなァ……てめェこそ何者だ? この館を散策しまくって」
「充分驚いてる、ただ俺の仲間に同じような奴が居るだけだ! それとそんな事は俺に訊かないでくれ!」
俺は元々この廃館散策には反対だったのだから、俺に聞かれても困る。尤も、彼はそんな事情など知らないが。
同じような奴、というのは勿論ソーマの事だ。これもばれたら絶対殺される。
「だって仕方ねェだろ、ここにはてめェしか居ねェんだから。それとコレは俺の館だ、さっさと出てけ」
「俺の……って、この廃館がアンタの館!? こんな所に人間なんて住んでたのか!?」
明らかに廃墟になっている、放棄されて久しいような館にこの男性が、人間が住んでいるというのか。
だが男性は一度不機嫌そうに眉を顰め、その直後本当に可笑しそうに笑い出した。
「何が可笑しい!」
何故こんな、いつ切りかかられてもおかしくないような状況で平然と武器を下げたままで笑えるのか解らなかった。
「いや……人間呼ばわりされたのは久々だ。最後に言われたのは……丁度今から百年くらい前だったなァ」
「待て、百年……!? まさかアンタ……人間じゃないのか……!?」
彼が『人間呼ばわりされたのは久々だ』と言っているのだから、答えはもう決まっている。
それでも、聞かずにはいられなかった。
「あァ、人間じゃねェよ。俺の名前はアーシラト」
予想通り、男性——アーシラトは鎌を肩に担ぐと俺の質問にはっきりと答えてくれた。
「——種族は、死神さ!」
鎌と黒マント、そして人間ではないという事実。まさかとは思ったが、本当に死神だった。
それも皮肉を込めての呼び名でも二つ名でも何でもない。純粋な種族としての、だ。
彼が死神というのならば、俺を狙う理由なんてただ一つ。
「……俺を殺す為か!」
俺は魂なんて物はあまり信じてはいないが、それしかないだろう。
「当然だろ? 歩いてたら丁度お前が降ってきたんだ、探す手間が省けたぜ」
アーシラトは肩に背負っていた鎌を下ろし、それを数度回転させる。
それが遊びなどの類ではない、明確な殺意を持って俺の首に突き付けられた。
「さァ、せいぜい逃げ回ってくれよ、客人」
語尾に音符でも付いていそうな声音で、彼は言った。
あの英文をエキサイトで翻訳するまでに20分くらいかかった\(^o^)/
軽く100話行きそうで怖いわwww
RELAYS - リレイズ - 40 【異形の館-2】
俺とソーマはその後も色々な部屋を見て回ったが、最初に見た書斎の他には特に何の変哲もない普通の部屋だった。
ただ、クローゼットやベッドといった生活必需品がそのまま放置されているのは少し気がかりだった。
もしかしたら、以前この辺りで何か戦いがあったのかもしれない。それで避難したまま、戻って来れなくなったのではないか。充分有り得る話だ。
広間と同じで色あせたカーペットが敷かれている廊下を歩き続けているが、会話も何もない。微かな足音がするくらいだ。
さすがにこの沈黙は重い。耐えきれずに、ソーマにちょっと話しかけてみることにした。
「……そろそろ2時間くらい経ったか?」
「知るか、自分で調べろ」
ですよね。予想通りの答えが返ってきた。別に良いんだ、期待してなかったから。
俺は今度こそ忘れてこなかった自分の携帯電話を取り出し、時刻を確認する。
この廃館で散策を始めたのが丁度正午、集合時刻である2時まであと30分もない。
「あと30分もないな……もう戻るか。大佐達は絶対戻ってきてないだろうけど」
何度も言うが、シェイド大佐やラスターさんが2時間で戻ってくるわけがない。最低でも4時間は必要だろう。
イーナやダグラスさん達はどうか解らない。ダグラスさんも……なんか戻ってきてないような気がする。
ファンデヴ達なんてさっさと切り上げて戻ってきてるんじゃないだろうか。サイラスは面倒なことはやりたがらないようだし。
数歩先を歩いているソーマは今が何時であれもう戻るつもりだったのか、調べていない部屋のドアも素通りして歩き続けていた。
「お、おい待てよ! 置いて行くな!」
こんなところに一人で置いて行かれたら、確実に迷う自信がある。
携帯電話をしまい、もうかなり離れた所にある階段を降りているソーマの後を走って追いかけた。
「わっ!?」
走り出した瞬間、割れている窓から入ってきたと見られる大きめの枯れ枝に足を引っかけた。
転びそうになり、俺は慌てて壁に手をついて身体を支えようとする。
だが、それは叶わなかった。
壁の手をついた部分が、何かが凹むような音を立てて、音通り文字通り、凹んだ。
それを理解した瞬間、自分の足下の床が消え去った。
待て、この展開はどこかで——なんて考えている場合じゃない。
悲鳴を上げる暇もなく、俺の身体は重力に従って落ちていった。
落とし穴——だと思うが、それは案外深い物ではなく、すぐに俺は底に着地……というか、落ちた。
「いって……! 何なんだよこれは!!」
叫びながら起き上がると、ここがどうやら地下らしいことが解る。光源は殆ど無く、薄暗かった。
俺が落ちたところは丁度地下室と地下室を繋いでいる廊下らしく、燭台が等間隔で壁に取り付けられていた。
「っていうか何で俺はこんなに落ちやすいんだよ……」
自分への悪態をつき、身体を触って何も怪我をしていないか確かめる。
少し身体を打っただけで、骨折や捻挫などはしていなかった。背中に背負っていた闇霧もちゃんとある。ベルトに取り付けてある、昨日ホリックさんに貰ったホルスターも、中に入っている拳銃も大丈夫だ。
その事に溜息を吐くが、それは安堵というよりも呆れの方が多かった。
またこれでソーマとはぐれてしまった。
そういえばイーナと初めて出会ったときもこんな感じだった。今回は色々と条件が違うが。
「兎に角ここを出ないとな……どっちに行けばいいんだ?」
少ない明かりを頼りに辺りを見回していると、突如背後に凄まじい殺気を感じた。
俺は瞬時に背後の壁を振り返ると闇霧の柄を握り、抜刀する。
それとほぼ同時に、その壁が吹き飛んだ。
瓦解していく壁の残骸と土煙から見るのは、黒い布の切れ端だけだ。
一瞬ソーマかと思ったが、あいつがこんな事をするわけがない。少なくとも、破壊命令の出された物以外壊さないことは知っている。
ならば、この殺気を発しているのはどこの誰なのだろうか?
そんな俺の疑問に答えるかのように、その正体が姿を現した。
肩の辺りで切り揃えられている墨のような黒髪に、裾が擦り切れてボロボロになっている黒マント、生まれてから一度も日光に当たったことがないのではないかと思ってしまうほどに白い肌。長身の体付きと顔つきは二十代前半の男性の物だ。
切れ長の目は、毒々しい程の赫い色をしていた。今はそれが、愉悦と殺気で輝いている。
だが俺の目を引いたのは、そんな人間離れした外見じゃない。
その手にある、巨大な鎌だった。
それはソーマの巨大鎌、ナトゥスを彷彿とさせるが、形状が全く違っていた。
ナトゥスが白に青、水色といった色で構成されており、電脳系のようなデザインになっているのとは違う。
彼の鎌は、見ただけで金属と解る矛先に、同じく金属光沢を持つ柄。
それはまるで、よくタロットカードに描かれている死神が持つような物だった。
「——Welcome,foolish customer!」
男性は流暢な英語で俺に話しかけてきた。和訳すると……『ようこそ、愚かなお客様』……か?
「……アンタ、何者だ!」
和訳した言葉の意味に憤りを感じながらも、相手に闇霧の切っ先を向け強い口調で問う。
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「充分驚いてる、ただ俺の仲間に同じような奴が居るだけだ! それとそんな事は俺に訊かないでくれ!」
俺は元々この廃館散策には反対だったのだから、俺に聞かれても困る。尤も、彼はそんな事情など知らないが。
同じような奴、というのは勿論ソーマの事だ。これもばれたら絶対殺される。
「だって仕方ねェだろ、ここにはてめェしか居ねェんだから。それとコレは俺の館だ、さっさと出てけ」
「俺の……って、この廃館がアンタの館!? こんな所に人間なんて住んでたのか!?」
明らかに廃墟になっている、放棄されて久しいような館にこの男性が、人間が住んでいるというのか。
だが男性は一度不機嫌そうに眉を顰め、その直後本当に可笑しそうに笑い出した。
「何が可笑しい!」
何故こんな、いつ切りかかられてもおかしくないような状況で平然と武器を下げたままで笑えるのか解らなかった。
「いや……人間呼ばわりされたのは久々だ。最後に言われたのは……丁度今から百年くらい前だったなァ」
「待て、百年……!? まさかアンタ……人間じゃないのか……!?」
彼が『人間呼ばわりされたのは久々だ』と言っているのだから、答えはもう決まっている。
それでも、聞かずにはいられなかった。
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予想通り、男性——アーシラトは鎌を肩に担ぐと俺の質問にはっきりと答えてくれた。
「——種族は、死神さ!」
鎌と黒マント、そして人間ではないという事実。まさかとは思ったが、本当に死神だった。
それも皮肉を込めての呼び名でも二つ名でも何でもない。純粋な種族としての、だ。
彼が死神というのならば、俺を狙う理由なんてただ一つ。
「……俺を殺す為か!」
俺は魂なんて物はあまり信じてはいないが、それしかないだろう。
「当然だろ? 歩いてたら丁度お前が降ってきたんだ、探す手間が省けたぜ」
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あの英文をエキサイトで翻訳するまでに20分くらいかかった\(^o^)/
廃館慰安旅行!超怖い!←
いやだって怖いだろjk…廃館だぜ…!?
RELAYS - リレイズ - 39 【異形の館-1】
耳に入ってくるのは、強風で煽られた草や枝葉が出す葉擦れの音と、鳥の鳴き声だけだった。
目の前にあるのは、窓ガラスが割れ、壁にツタが這い、如何にも廃墟ですといった雰囲気を醸し出している大きな館だった。
そう、俺達は今、慰安という事で廃館の前にいる。
イーナやサイラス、ファンデヴはここまで荒れ果てているとは予想していなかったのか、館を見据えたままで呆然と立っていた。
ソーマだけは本当に興味がなさそうだったが。当然と言えば当然の反応かと思う。
だが、そんな中でも呆然とせず、それどころか逆に好奇心を搔き立てられたのが約二名居る。
「——すっげ、マジで廃館だなこりゃ……!」
「廃墟になってからかなりの年月が経っているらしいな……面白そうだ」
「でしょ? 僕もここまで念入りに調べて見付けたんだ。さすがに疲れたよー」
「何なんですかシェイド大佐!! こんなの面白くないですよ!!」
逆に怖いだろう、これは。どこの幽霊屋敷だ、どこの罰ゲームだ。
「ね、ねぇ、これ本気で中に入るの? 大丈夫?」
来る前は本当に楽しみだったらしくはしゃいでいたイーナも、どこか恐怖を感じているのか解りきった事を訊いてきた。
当然、入るに決まっている。ここまで来て引き返すなんて事は有り得ない。
「何か幽霊とか居そうだよなぁ……」
「幽霊というよりは吸血鬼とか、死神とか」
ファンデヴの言うとおり、確かにここは幽霊やお化け、霊というよりは吸血鬼や死神が住んでいそうな気がする。
「そうだねー……もしかしたら本物が居るかもしれないね、これは」
人間の魂を狩る為の巨大鎌を持った黒ずくめとかか。……なんだ、こうやって表すとどこのソーマだ?
「よし、じゃあ早速入るよ!!」
「おー!!」
「何でラスターさんそんなにテンション高いんですか!」
廃館の中は廃墟だから当たり前だが、埃や枯葉、老朽化、割れた窓ガラスの破片などでかなり廃れていた。
床を踏みしめる度、木が軋む音がした。広間に敷かれている元は鮮やかな赤だったであろうカーペットは色あせてしまっている。
窓から入り込む風、それが誰かの泣き声に聞こえてきて、それにより一層不気味さを増していた。
俺達はそんな廃館の中、ダグラスさんを中心に輪を描くようにして集まった。
「それじゃあ、ここからは2人組を作って散策ってことにしよう」
ダグラスさんも入れて、丁度8人だ。2人組は4組できる。
……俺が誰とのペアになるかなんて、この時点で決まったような物なのだが。
「僕が勝手に決めておいたけどいいかい? ——サイラスとファンデヴ、シェイド大佐とラスター君、ヘメ君とソーマ、イーナは僕とね」
やっぱりか、と、俺は心の中で溜息を吐いた。
別にソーマが嫌な訳じゃない。嫌いなわけでもない。確かに少し苦手なタイプではあるが、俺が初めて任務についたときからずっと一緒に行動しているのだ。どう接すればいいか、等は一応解っている。
ただ、たまには違う人と組みたいと思っているだけだ。
いや、できれば今はシェイド大佐達は避けたい。あの二人はこの廃館に魅入られてしまっている。
決められた時間内に戻ってくるかどうか不安だ。ぶっちゃけた話、もう俺は諦めている。
二人なら、4,5時間は帰ってこないんじゃないだろうか。
そうなったら全員で捜索することになるな……迷子になる、なんて事は有り得ない……よな?
楽しそうに広間を見回しているラスターさんとシェイド大佐を見ながら考えていると、ダグラスさんが号令をかけた。
「はい、みんな散ってー! 2時間後にこの広間に集合ね!」
2時間の間に、この廃館を散策して何かないか探すこと、か。
皆は早速、階段や廊下、豪華な装飾が施されているドアを開けたりしている。
「——さっさとしろ、行くぞ」
「え? あ、悪い!」
てっきりソーマの事だから、舌打ちでもして面倒だとか言うんじゃないかと思っていた。
もしかしたら、この廃館に来るのが嫌じゃなかったのか。
床が軋む音を聞きながら、俺とソーマは廃館の奥へと歩を進めた。
割れたガラスの破片を踏みながら歩いた廊下の先にあったのは、一つの両開きのドアだった。
こんな奥まったところにあるなんて、何か理由がある筈だ。例えば、何かの実験場、とか。それはないか。
だが、良からぬ事やその痕跡がある可能性も捨てきれない。
俺はドアの取っ手に手をかけたが、それを考えて開けるのを躊躇した。
それを見ていたソーマが、俺を一瞥してからドアを開けた。
壊れるのではないかと思うほどに大きな音を立てて、ドアが全て開け放たれる。
目の前に広がった光景は、近代的な実験場でも、人が住んでいるような掃除された部屋でもない。
どこにでもあるような、古びた書斎だった。
部屋を囲むように巨大な本棚が幾つも置かれており、壁は煉瓦を積み上げて作られている。
本棚には、本が陳列されたままだ。理由は分からないが、この館を出る際に本を運び出す暇がなかったのだろう。
小さなテーブルの上には、何冊かの本とランプがそのまま放置されていた。
「何だ、ただの書斎か……ここには何もなさそうだな」
言いながら、傍にあった書物の内一冊を手にとって捲ってみる。
どうやらこれは魔術書らしく、俺には解読できない文字が延々と綴られていた。
「……全て魔術書か、ここにあるのは」
今まで自分が読んでいた魔術書を元あった場所に戻すと、ソーマは俺の手から魔術書を取ると軽く流し読む。
「焔属性か、俺には合わないな」
俺には全く解らないが、どうやらこの魔術書に綴られている魔法や魔術は焔属性のものらしい。
確かにソーマには合わないだろう。氷属性の魔法しか使わないのだから。
別に氷属性以外扱えないというわけではなく、ただ単に焔や雷といった属性が自分に合っていない、というだけだということは以前聞いているため解っている。
言われてみれば、ソーマが焔や雷を出しているなんて想像できない。
「出るぞ。こんな所、貴様には居ても意味がない」
ソーマは一冊の魔術書を持つと、書斎を出ようとしていた。
「待てよ、それどうするつもりなんだ?」
「ここにはこれがあった、その照明としてだ」
即答し、ソーマは片手に魔術書を携えたままで書斎を出た。
俺もその後を追おうと足を踏み出したが、止まる。
「——ん?」
足下に視線を落とす。
何か、妙な物を感じた。不快ではないが、ただどこか妙な感覚だった。感じたこともないような——言葉には上手く表せない。
最も近い言葉で言うなら……足下に何かの気配を感じたといったところだろうか。
「……何だったんだ?」
少し気にかかったが、それは後で調べればいい。
俺は再び歩き出すと、両開きの扉をゆっくりと閉めた。
男は閉ざされた空間で、壁にもたれかかって座っていた。
その傍にある小さなランプが出す灯りだけが、この空間を照らし出していた。
閉じられていた彼の瞼が開かれ、作り物のように真っ赤な瞳が覗く。
男は久々に感じる『何か』に笑い、天井を見上げた。
そして、誰に言うでもなく、実に楽しそうに呟いた。
「——あァ、久々に来たか」
廃館散策って何か面白そうよね!←
いやだって怖いだろjk…廃館だぜ…!?
RELAYS - リレイズ - 39 【異形の館-1】
耳に入ってくるのは、強風で煽られた草や枝葉が出す葉擦れの音と、鳥の鳴き声だけだった。
目の前にあるのは、窓ガラスが割れ、壁にツタが這い、如何にも廃墟ですといった雰囲気を醸し出している大きな館だった。
そう、俺達は今、慰安という事で廃館の前にいる。
イーナやサイラス、ファンデヴはここまで荒れ果てているとは予想していなかったのか、館を見据えたままで呆然と立っていた。
ソーマだけは本当に興味がなさそうだったが。当然と言えば当然の反応かと思う。
だが、そんな中でも呆然とせず、それどころか逆に好奇心を搔き立てられたのが約二名居る。
「——すっげ、マジで廃館だなこりゃ……!」
「廃墟になってからかなりの年月が経っているらしいな……面白そうだ」
「でしょ? 僕もここまで念入りに調べて見付けたんだ。さすがに疲れたよー」
「何なんですかシェイド大佐!! こんなの面白くないですよ!!」
逆に怖いだろう、これは。どこの幽霊屋敷だ、どこの罰ゲームだ。
「ね、ねぇ、これ本気で中に入るの? 大丈夫?」
来る前は本当に楽しみだったらしくはしゃいでいたイーナも、どこか恐怖を感じているのか解りきった事を訊いてきた。
当然、入るに決まっている。ここまで来て引き返すなんて事は有り得ない。
「何か幽霊とか居そうだよなぁ……」
「幽霊というよりは吸血鬼とか、死神とか」
ファンデヴの言うとおり、確かにここは幽霊やお化け、霊というよりは吸血鬼や死神が住んでいそうな気がする。
「そうだねー……もしかしたら本物が居るかもしれないね、これは」
人間の魂を狩る為の巨大鎌を持った黒ずくめとかか。……なんだ、こうやって表すとどこのソーマだ?
「よし、じゃあ早速入るよ!!」
「おー!!」
「何でラスターさんそんなにテンション高いんですか!」
廃館の中は廃墟だから当たり前だが、埃や枯葉、老朽化、割れた窓ガラスの破片などでかなり廃れていた。
床を踏みしめる度、木が軋む音がした。広間に敷かれている元は鮮やかな赤だったであろうカーペットは色あせてしまっている。
窓から入り込む風、それが誰かの泣き声に聞こえてきて、それにより一層不気味さを増していた。
俺達はそんな廃館の中、ダグラスさんを中心に輪を描くようにして集まった。
「それじゃあ、ここからは2人組を作って散策ってことにしよう」
ダグラスさんも入れて、丁度8人だ。2人組は4組できる。
……俺が誰とのペアになるかなんて、この時点で決まったような物なのだが。
「僕が勝手に決めておいたけどいいかい? ——サイラスとファンデヴ、シェイド大佐とラスター君、ヘメ君とソーマ、イーナは僕とね」
やっぱりか、と、俺は心の中で溜息を吐いた。
別にソーマが嫌な訳じゃない。嫌いなわけでもない。確かに少し苦手なタイプではあるが、俺が初めて任務についたときからずっと一緒に行動しているのだ。どう接すればいいか、等は一応解っている。
ただ、たまには違う人と組みたいと思っているだけだ。
いや、できれば今はシェイド大佐達は避けたい。あの二人はこの廃館に魅入られてしまっている。
決められた時間内に戻ってくるかどうか不安だ。ぶっちゃけた話、もう俺は諦めている。
二人なら、4,5時間は帰ってこないんじゃないだろうか。
そうなったら全員で捜索することになるな……迷子になる、なんて事は有り得ない……よな?
楽しそうに広間を見回しているラスターさんとシェイド大佐を見ながら考えていると、ダグラスさんが号令をかけた。
「はい、みんな散ってー! 2時間後にこの広間に集合ね!」
2時間の間に、この廃館を散策して何かないか探すこと、か。
皆は早速、階段や廊下、豪華な装飾が施されているドアを開けたりしている。
「——さっさとしろ、行くぞ」
「え? あ、悪い!」
てっきりソーマの事だから、舌打ちでもして面倒だとか言うんじゃないかと思っていた。
もしかしたら、この廃館に来るのが嫌じゃなかったのか。
床が軋む音を聞きながら、俺とソーマは廃館の奥へと歩を進めた。
割れたガラスの破片を踏みながら歩いた廊下の先にあったのは、一つの両開きのドアだった。
こんな奥まったところにあるなんて、何か理由がある筈だ。例えば、何かの実験場、とか。それはないか。
だが、良からぬ事やその痕跡がある可能性も捨てきれない。
俺はドアの取っ手に手をかけたが、それを考えて開けるのを躊躇した。
それを見ていたソーマが、俺を一瞥してからドアを開けた。
壊れるのではないかと思うほどに大きな音を立てて、ドアが全て開け放たれる。
目の前に広がった光景は、近代的な実験場でも、人が住んでいるような掃除された部屋でもない。
どこにでもあるような、古びた書斎だった。
部屋を囲むように巨大な本棚が幾つも置かれており、壁は煉瓦を積み上げて作られている。
本棚には、本が陳列されたままだ。理由は分からないが、この館を出る際に本を運び出す暇がなかったのだろう。
小さなテーブルの上には、何冊かの本とランプがそのまま放置されていた。
「何だ、ただの書斎か……ここには何もなさそうだな」
言いながら、傍にあった書物の内一冊を手にとって捲ってみる。
どうやらこれは魔術書らしく、俺には解読できない文字が延々と綴られていた。
「……全て魔術書か、ここにあるのは」
今まで自分が読んでいた魔術書を元あった場所に戻すと、ソーマは俺の手から魔術書を取ると軽く流し読む。
「焔属性か、俺には合わないな」
俺には全く解らないが、どうやらこの魔術書に綴られている魔法や魔術は焔属性のものらしい。
確かにソーマには合わないだろう。氷属性の魔法しか使わないのだから。
別に氷属性以外扱えないというわけではなく、ただ単に焔や雷といった属性が自分に合っていない、というだけだということは以前聞いているため解っている。
言われてみれば、ソーマが焔や雷を出しているなんて想像できない。
「出るぞ。こんな所、貴様には居ても意味がない」
ソーマは一冊の魔術書を持つと、書斎を出ようとしていた。
「待てよ、それどうするつもりなんだ?」
「ここにはこれがあった、その照明としてだ」
即答し、ソーマは片手に魔術書を携えたままで書斎を出た。
俺もその後を追おうと足を踏み出したが、止まる。
「——ん?」
足下に視線を落とす。
何か、妙な物を感じた。不快ではないが、ただどこか妙な感覚だった。感じたこともないような——言葉には上手く表せない。
最も近い言葉で言うなら……足下に何かの気配を感じたといったところだろうか。
「……何だったんだ?」
少し気にかかったが、それは後で調べればいい。
俺は再び歩き出すと、両開きの扉をゆっくりと閉めた。
男は閉ざされた空間で、壁にもたれかかって座っていた。
その傍にある小さなランプが出す灯りだけが、この空間を照らし出していた。
閉じられていた彼の瞼が開かれ、作り物のように真っ赤な瞳が覗く。
男は久々に感じる『何か』に笑い、天井を見上げた。
そして、誰に言うでもなく、実に楽しそうに呟いた。
「——あァ、久々に来たか」
廃館散策って何か面白そうよね!←
飴うまい。そしてまたコメディ行くぞ。
リレイズって結局シリアスとコメディの比率ってどんくらいなんだろうか。
RELAYS - リレイズ - 38 【慰安】
「——慰安を兼ねてって、それ慰安でも何でもないですよ!! そんな事を言う為だけに俺を捕まえたんですか!!」
「まあまあまあ落ち着いてヘメ君、別にこれは任務とかでも何でもないから」
「黙れ、俺も同じ思いをしてここに居るんだ」
「まあオレ等は別にいいけどよー……」
「別に楽しそうだしいいけど?」
「俺はまあ……どうでもいいぜ」
「別にどっちでも」
口々にソーマやラスターさん、他の皆が言っているが、俺はどうしても落ち着けなかった。
この状況で落ち着けない俺がおかしいのか?
事の起こりはほんの十数分前だ。
自室を出て、俺は当てもなくふらふらと歩き回っていた。
途中でまだ逃げていたのか息を切らせて走るアイドと擦れ違ったりはしたが、声をかけることもしなかった。
ここで声をかけても反応はないだろうし、何よりも会話なんてできる状況でもない。
だが、アイドは逃げ回っていてもそれを追いかけるダグラスさんに会うことはなかった。
もしかしたら、ダグラスさんはアイドを放っておいてもう違う事——例えば仕事とかに移っているのかもしれない。あの人が自主的に資料整理をしているのを見たことはないが。いつもアイドか誰かに「仕事して下さい!」と言われてやっているのだ。
そう考えると、研究班の人達やダグラスさんの周りにいる人達は本当に大変だろうと思う。同情すら湧いてきそうだった。
ホリックさんはどうなのか少し気になる。彼の人柄からして、アイドのように「仕事サボらないで下さいよこの駄目司令官!」とか言いながらドロップキックはしなさそうだ。
ちなみにアイドのドロップキックだが、これは本当の話だ。俺も何度か見たことがある。それでもダグラスさんが普通に受け流して普通に接している所を見ると、その大半は冗談だと思う。
というか、本気で司令官にドロップキックなんてしたら絶対にアイドは無事じゃすまない。
あの人なら、本気でやっても軽く受け流してしまいそうな気もするが。
ホリックさんなら……あの人のいい笑顔を浮かべながら資料の束で頭を叩きそうだ。
彼がダグラスさんの頭を資料で叩く様を想像して、思わず笑みが零れる。
ふと顔を上げると、目の前には丁度研究班が使っている研究室があった。サイラスと初めて会った所でもある。
重みに耐えきれずに外れてしまったドアの修復は、少しずつだが進んでいるらしい。
殆どの研究員がドアの修復に当たっているが、室内にはいつも通りに研究や実験をしている研究員も何人か見られる。
室内に居る人の中に、ホリックさんの姿が見えた。
修復作業をしている内の一人に断ってから研究室の中に入り、彼の元へと小走りで近づく。
「——どうしたんですか?」
俺に気付いたホリックさんは、手に何か薬品の入ったフラスコを持ったままで問いかけてきた。
「あ、別に何もすることなくて暇だったので、何となくですよ」
嘘を吐いて得をするわけでもないし、吐く必要もない。
「そうですか? 銃の整備は? 刀の手入れは? 部屋の掃除は?」
「……いや、その……すみませんやってません」
「駄目ですよ、武器はちゃんと手入れしておかないと。刀は能力なのですから、大丈夫だとは思いますが……用心に超したことはありませんしね」
リグスペイアに居るときは、しょっちゅうラスターさんが来て見てくれたりしていた為に自分ではやっていなかった。
自分でも整備の仕方を知っておかないと駄目だと言われて、目の前で実際にやってみせたりもしてくれたのだが、俺には何が何だか殆ど解っていなかった。
「そうですよね……後で少し誰かに教えて貰います」
「それがいいと思いますよ。頑張って下さいね」
誰か、といっても、ソーマに銃の整備の仕方なんて解る筈もないし、イーナにもできるわけがない。そもそもこの二人が銃を持っているのさえ想像できない。
だから、必然的にシェイド大佐かラスターさんになるのだけれど。
ホリックさんは本当に優しい人だ。相手への気遣いを忘れない、という。
まともに会話をするようになってから1時間も経っていないが、解る。
何となく、昔から話しているような、懐かしい感覚と言ったらいいのだろうか。胸の中に広がる温かさがある。
「——それはそうと、アイドを見かけませんでした?」
「アイド? アイツならさっき擦れ違いましたけど……まだダグラスさんから逃げてるみたいで」
何かアイドと二人でやったりする仕事か研究でも残っていたのだろうか。
だが、そんな俺の考えは本当に的外れだったことを思い知らされた。
「ああ、まだ逃げてるんですか」
「……へっ?」
あまりにも簡単にあっさりと言われてしまい、俺は思わず間の抜けた声を出してしまった。
「いや、アイドに『司令官が捕まえに来るから逃げた方がいい』って、言っただけなんですがね……計算通りですよ」
不気味な含み笑いをしながら言ったホリックさんの口元には、笑い声と同じく不気味な笑みが浮かんでいた。
「ホ、ホリックさんまさか……」
「今日の私の研究課題は『アイドがどれだけ私の嘘に気付かずに逃げ続けるか』ですよ」
前言撤回。この人、相当酷い人だ。
「まあ、そろそろ気付くでしょう。記録は約1時間、ですね」
何も言えずに居ると、彼は白衣のポケットから取り出した懐中時計を見て呟いた。
ホリックさんを止めるべきか、それともそのまま話を続けるか悩んでいると、突然背後から声をかけられた。
「ヘメ君居た居た!! ちょっと来て!!」
「な、何ですか!? 何かあったんですか!?」
どこか切羽詰まったように聞こえるダグラスさんの声に、俺は振り返りながら焦って訊いた。
「いや、そういうんじゃなくて! 兎に角いいから来て!!」
それだけを言い残し、ダグラスさんは踵を返すと行ってしまった。
「……えっと、それじゃあ……行ってきます」
「いえ、気にしないで下さい。楽しかったですよ。それでは」
俺はそこでホリックさんと別れ、司令室に向かった。
途中でまたアイドと擦れ違って、暫くしてから怒号が聞こえてきたが。
……要するに、簡潔に説明すると『何か急な任務かと思って急いで来たら別に関係のない話をされている』ということだ。
それも今回頑張ったから慰安を兼ねて、という理由での旅行だ。
別にただの旅行ならいい。それなら俺も喜んでついて行く。
ただその行き先がどう考えてもおかしいのだ。
「別に旅行自体はいいですよ! ただ何で廃館散策なんですか!!」
「え、面白そうでしょ? 廃館! 何か面白い物があるかもしれないし、ね」
「だからって、少しは考えて下さいよ!!」
そして俺は、廃館に行くという事を聞いてから今までずっと反論している。聞き入れちゃくれないが。
「じゃあもう多数決にしよう。どっちでもいいは無し……ああ、ソーマは別に手挙げなくてもいいからね」
「言われなくても誰がやるか」
ソーマとダグラスさんを抜いて……俺を入れて丁度6人だ。
「じゃあ、廃館に行きたい人ー!!」
ダグラスさんの声と共に挙げられた手は5本。……待て、5本?
「——俺以外全員かよ!! みんな行きたいのか!!」
「面白そうじゃない! 行くわよヘメティ!!」
「廃館は以前から興味があったからな」
「幽霊屋敷みてぇなの面白そうだしな!」
「廃館なんて散策の基本だろ!!」
「……行きたい」
全員が、妙に目を輝かせながら口々に丁寧に答えてくれた。何でなんだ。
「それじゃ、決まりだね。早速明日出発するよ!! 取り敢えずヘメ君はまた寝坊しないように!」
「解りましたよ……行きます、はい……」
もうここまで来たら、自分だけ行かないなんて言えないじゃないか。
俺は溜息を吐くと肩を落とし、ダグラスさん考案の慰安旅行への参加を認めた。
次どうなるんでしょうかね^p^p^p^
取り敢えず多分2泊3日だと思うよ!
リレイズって結局シリアスとコメディの比率ってどんくらいなんだろうか。
RELAYS - リレイズ - 38 【慰安】
「——慰安を兼ねてって、それ慰安でも何でもないですよ!! そんな事を言う為だけに俺を捕まえたんですか!!」
「まあまあまあ落ち着いてヘメ君、別にこれは任務とかでも何でもないから」
「黙れ、俺も同じ思いをしてここに居るんだ」
「まあオレ等は別にいいけどよー……」
「別に楽しそうだしいいけど?」
「俺はまあ……どうでもいいぜ」
「別にどっちでも」
口々にソーマやラスターさん、他の皆が言っているが、俺はどうしても落ち着けなかった。
この状況で落ち着けない俺がおかしいのか?
事の起こりはほんの十数分前だ。
自室を出て、俺は当てもなくふらふらと歩き回っていた。
途中でまだ逃げていたのか息を切らせて走るアイドと擦れ違ったりはしたが、声をかけることもしなかった。
ここで声をかけても反応はないだろうし、何よりも会話なんてできる状況でもない。
だが、アイドは逃げ回っていてもそれを追いかけるダグラスさんに会うことはなかった。
もしかしたら、ダグラスさんはアイドを放っておいてもう違う事——例えば仕事とかに移っているのかもしれない。あの人が自主的に資料整理をしているのを見たことはないが。いつもアイドか誰かに「仕事して下さい!」と言われてやっているのだ。
そう考えると、研究班の人達やダグラスさんの周りにいる人達は本当に大変だろうと思う。同情すら湧いてきそうだった。
ホリックさんはどうなのか少し気になる。彼の人柄からして、アイドのように「仕事サボらないで下さいよこの駄目司令官!」とか言いながらドロップキックはしなさそうだ。
ちなみにアイドのドロップキックだが、これは本当の話だ。俺も何度か見たことがある。それでもダグラスさんが普通に受け流して普通に接している所を見ると、その大半は冗談だと思う。
というか、本気で司令官にドロップキックなんてしたら絶対にアイドは無事じゃすまない。
あの人なら、本気でやっても軽く受け流してしまいそうな気もするが。
ホリックさんなら……あの人のいい笑顔を浮かべながら資料の束で頭を叩きそうだ。
彼がダグラスさんの頭を資料で叩く様を想像して、思わず笑みが零れる。
ふと顔を上げると、目の前には丁度研究班が使っている研究室があった。サイラスと初めて会った所でもある。
重みに耐えきれずに外れてしまったドアの修復は、少しずつだが進んでいるらしい。
殆どの研究員がドアの修復に当たっているが、室内にはいつも通りに研究や実験をしている研究員も何人か見られる。
室内に居る人の中に、ホリックさんの姿が見えた。
修復作業をしている内の一人に断ってから研究室の中に入り、彼の元へと小走りで近づく。
「——どうしたんですか?」
俺に気付いたホリックさんは、手に何か薬品の入ったフラスコを持ったままで問いかけてきた。
「あ、別に何もすることなくて暇だったので、何となくですよ」
嘘を吐いて得をするわけでもないし、吐く必要もない。
「そうですか? 銃の整備は? 刀の手入れは? 部屋の掃除は?」
「……いや、その……すみませんやってません」
「駄目ですよ、武器はちゃんと手入れしておかないと。刀は能力なのですから、大丈夫だとは思いますが……用心に超したことはありませんしね」
リグスペイアに居るときは、しょっちゅうラスターさんが来て見てくれたりしていた為に自分ではやっていなかった。
自分でも整備の仕方を知っておかないと駄目だと言われて、目の前で実際にやってみせたりもしてくれたのだが、俺には何が何だか殆ど解っていなかった。
「そうですよね……後で少し誰かに教えて貰います」
「それがいいと思いますよ。頑張って下さいね」
誰か、といっても、ソーマに銃の整備の仕方なんて解る筈もないし、イーナにもできるわけがない。そもそもこの二人が銃を持っているのさえ想像できない。
だから、必然的にシェイド大佐かラスターさんになるのだけれど。
ホリックさんは本当に優しい人だ。相手への気遣いを忘れない、という。
まともに会話をするようになってから1時間も経っていないが、解る。
何となく、昔から話しているような、懐かしい感覚と言ったらいいのだろうか。胸の中に広がる温かさがある。
「——それはそうと、アイドを見かけませんでした?」
「アイド? アイツならさっき擦れ違いましたけど……まだダグラスさんから逃げてるみたいで」
何かアイドと二人でやったりする仕事か研究でも残っていたのだろうか。
だが、そんな俺の考えは本当に的外れだったことを思い知らされた。
「ああ、まだ逃げてるんですか」
「……へっ?」
あまりにも簡単にあっさりと言われてしまい、俺は思わず間の抜けた声を出してしまった。
「いや、アイドに『司令官が捕まえに来るから逃げた方がいい』って、言っただけなんですがね……計算通りですよ」
不気味な含み笑いをしながら言ったホリックさんの口元には、笑い声と同じく不気味な笑みが浮かんでいた。
「ホ、ホリックさんまさか……」
「今日の私の研究課題は『アイドがどれだけ私の嘘に気付かずに逃げ続けるか』ですよ」
前言撤回。この人、相当酷い人だ。
「まあ、そろそろ気付くでしょう。記録は約1時間、ですね」
何も言えずに居ると、彼は白衣のポケットから取り出した懐中時計を見て呟いた。
ホリックさんを止めるべきか、それともそのまま話を続けるか悩んでいると、突然背後から声をかけられた。
「ヘメ君居た居た!! ちょっと来て!!」
「な、何ですか!? 何かあったんですか!?」
どこか切羽詰まったように聞こえるダグラスさんの声に、俺は振り返りながら焦って訊いた。
「いや、そういうんじゃなくて! 兎に角いいから来て!!」
それだけを言い残し、ダグラスさんは踵を返すと行ってしまった。
「……えっと、それじゃあ……行ってきます」
「いえ、気にしないで下さい。楽しかったですよ。それでは」
俺はそこでホリックさんと別れ、司令室に向かった。
途中でまたアイドと擦れ違って、暫くしてから怒号が聞こえてきたが。
……要するに、簡潔に説明すると『何か急な任務かと思って急いで来たら別に関係のない話をされている』ということだ。
それも今回頑張ったから慰安を兼ねて、という理由での旅行だ。
別にただの旅行ならいい。それなら俺も喜んでついて行く。
ただその行き先がどう考えてもおかしいのだ。
「別に旅行自体はいいですよ! ただ何で廃館散策なんですか!!」
「え、面白そうでしょ? 廃館! 何か面白い物があるかもしれないし、ね」
「だからって、少しは考えて下さいよ!!」
そして俺は、廃館に行くという事を聞いてから今までずっと反論している。聞き入れちゃくれないが。
「じゃあもう多数決にしよう。どっちでもいいは無し……ああ、ソーマは別に手挙げなくてもいいからね」
「言われなくても誰がやるか」
ソーマとダグラスさんを抜いて……俺を入れて丁度6人だ。
「じゃあ、廃館に行きたい人ー!!」
ダグラスさんの声と共に挙げられた手は5本。……待て、5本?
「——俺以外全員かよ!! みんな行きたいのか!!」
「面白そうじゃない! 行くわよヘメティ!!」
「廃館は以前から興味があったからな」
「幽霊屋敷みてぇなの面白そうだしな!」
「廃館なんて散策の基本だろ!!」
「……行きたい」
全員が、妙に目を輝かせながら口々に丁寧に答えてくれた。何でなんだ。
「それじゃ、決まりだね。早速明日出発するよ!! 取り敢えずヘメ君はまた寝坊しないように!」
「解りましたよ……行きます、はい……」
もうここまで来たら、自分だけ行かないなんて言えないじゃないか。
俺は溜息を吐くと肩を落とし、ダグラスさん考案の慰安旅行への参加を認めた。
次どうなるんでしょうかね^p^p^p^
取り敢えず多分2泊3日だと思うよ!
従姉妹にアルディック描けって頼まれて、じゃあ描いてやんよと思って好き勝手してみたら超病んでしまった。
流血表現で遊んでみたら酷いことになったよwww
何かネタバレ要素も含んでいそうな気がしないでもない。
いや、ただアルディックが右手で自分の首にナイフ突き付けて左手で自分の頭に銃突き付けてるだけどさ。
文字クリックで見れるようにしてみるぜw
病んでたっていいじゃない!
これ従姉妹にやるんだぜ・・・?いいのか・・・!?
流血表現で遊んでみたら酷いことになったよwww
何かネタバレ要素も含んでいそうな気がしないでもない。
いや、ただアルディックが右手で自分の首にナイフ突き付けて左手で自分の頭に銃突き付けてるだけどさ。
文字クリックで見れるようにしてみるぜw
病んでたっていいじゃない!
これ従姉妹にやるんだぜ・・・?いいのか・・・!?
少し色々考えてみた。
いや、小説これからどうしようとか「12月からWant書き始めようとしてたのにあと3日くらいしかねぇ」とかそういうんじゃなくて。それも確かに心配だけど。
何か俺がいつもいる小説掲示板の小説評価。
俺いつも言われる。
「キャラの個性があっていい」「キャラの性格が一定している」「キャラが一人一人立っている」
普通じゃないの、それ。
そうじゃなかったらどうやって書くんだよ。漫画然り小説然り。
感情移入も何もできないんだろうか、みんな。
俺にとってはこれ当然のことでしかない。
っていうかこうでもしないと書けない。キャラを「一人の人間」として捉えていないと無理。
だから感情移入しすぎてとんでもないことになったりもするんだが。
アルディックなんて「自分に似ないように」って思いながら作った筈が、気付いたら一番俺に似てたからね。
多分色々感情移入しすぎたりとかしたんだと思うんだけどこれはないだろ俺。
そこの掲示板で仲良くなった人から「赤闇サンもろにアルディックじゃないかwww」な感じで言われたことあるからね俺w
いや違うよ、俺がアルディックに似たんじゃなくて、アルディックが俺に似たんだよ。
まあそんなこんなで何故か一番俺に似せた筈のソーマが一番俺に似てなかったりとかするんだが。
キャラを大事にできない人間が遊び半分で小説書いたりしないでほしい。
作者が恥を掻くくらいならまだいいけど、キャラが可哀想だ。
キャラは道具じゃないと思ってるよ、俺は。
普通じゃね?っていう。でっていう。
何が言いたかったんだ^p^
要するに「キャラを一定させて確立させるのなんて普通だよな」ってことです、はい。
いや、小説これからどうしようとか「12月からWant書き始めようとしてたのにあと3日くらいしかねぇ」とかそういうんじゃなくて。それも確かに心配だけど。
何か俺がいつもいる小説掲示板の小説評価。
俺いつも言われる。
「キャラの個性があっていい」「キャラの性格が一定している」「キャラが一人一人立っている」
普通じゃないの、それ。
そうじゃなかったらどうやって書くんだよ。漫画然り小説然り。
感情移入も何もできないんだろうか、みんな。
俺にとってはこれ当然のことでしかない。
っていうかこうでもしないと書けない。キャラを「一人の人間」として捉えていないと無理。
だから感情移入しすぎてとんでもないことになったりもするんだが。
アルディックなんて「自分に似ないように」って思いながら作った筈が、気付いたら一番俺に似てたからね。
多分色々感情移入しすぎたりとかしたんだと思うんだけどこれはないだろ俺。
そこの掲示板で仲良くなった人から「赤闇サンもろにアルディックじゃないかwww」な感じで言われたことあるからね俺w
いや違うよ、俺がアルディックに似たんじゃなくて、アルディックが俺に似たんだよ。
まあそんなこんなで何故か一番俺に似せた筈のソーマが一番俺に似てなかったりとかするんだが。
キャラを大事にできない人間が遊び半分で小説書いたりしないでほしい。
作者が恥を掻くくらいならまだいいけど、キャラが可哀想だ。
キャラは道具じゃないと思ってるよ、俺は。
普通じゃね?っていう。でっていう。
何が言いたかったんだ^p^
要するに「キャラを一定させて確立させるのなんて普通だよな」ってことです、はい。
投票なう
プロフィール
HN:
赤闇銀羽
HP:
性別:
非公開
職業:
ソルジャー1st
趣味:
妄想!
自己紹介:
こちらは更新凍結しました
サイトにて活動中。
手描きブログ。
FF、DMC、TOAをメインにやる予定だったのに何かオリジナル増えそう。
こちらは更新凍結しました
サイトにて活動中。
手描きブログ。
FF、DMC、TOAをメインにやる予定だったのに何かオリジナル増えそう。
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